このイメージ力の弱さは、どんな科目にも影響します。   算数や数学の計算は得意だけど、文章問題はからっきしダメ、それに図形問題も苦手、という子が多いですね。   問題文を読んでも、イメージ化できないからです。   「小学4年生までは成績がよかったのに、5年生になって急に成績が下がった」というご相談をよくいただきます。   小学低学年のうちなら、鉛筆が5本はイメージできますね。それが5年以上になると抽象的な問題が増えてきます。   1.5リットルの2/3とか、80%とか言われても、その容量をイメージ化できないですし。   時速5kmの速さの感覚がわからなかったりします。飛行機の飛ぶ速さは？と聞かれて「10km」と自分で答えを出しても、   その答えに疑問をもちません。速さと飛行機の飛ぶイメージが頭の中で浮かばないし、結びつかないのでしょうね。   英語でもそうです。長文を和訳してもらうと、まったく前後のつながりの訳になり全体の意味がさっぱり理解できません。   場面や情景がイメージできないためです。そんな意味不明の訳でもまったく平気な顔をしています。   社会や理科もそうです。地名や人名、植物名や動物名と、そのものが脳の中でイメージ化できないからでしょうね。   いちど覚えても、モノと名前がイメージで結びついていないから、すぐに忘れてしまいます。