☆「深く考える」習慣を身につけるには・・・
2021/04/17
「深く考える習慣」と学力の関係は?
「深く考える」習慣が身につけば、成績が上がります。 (その2)
前回の
の続きです。
こんなお子さんはいらっしゃいませんか?
小学校の時は、勉強がよくできて成績が良かった。
私立中学にも合格できた。それなのに、中学生になると、
学年が上がるにつれて、学校の授業についていけなくなった。
私立の中学だけではなく、公立中学に進んだお子さんにも、
高校生のみなさんにも、そういった成績の伸び悩みで、
お悩みの人がいらっしゃるのでは?
もともと成績が悪いのであれば、それほど深刻ではないでしょうが
(やはり深刻かも・・・)
もともと成績のいいお子さんが、壁にぶち当たるのは、
かえって、つらいものがあると思います。
成績がよかったころ、どのように勉強をしていたか、思い出してみてください。
もしかすると「勉強は早く正確に答えを出すもの」
そういう考えで、勉強してきませんでしたか?
それが通用するのは、せいぜい中学1年生くらいまで。
「深く考える」習慣が身についている子に、追いつき追い抜かれていくものです。
「深く考える習慣」と学力の関係は?
「深く考える」習慣が身につきますと、
✅ ケアレスミスが少なくなります。当然のことですよね。
✅ 解き直しがきちんとできるようになります。
答えよりも、その答えに至る道筋を考える習慣が身についていますか?
解けなかったり、ミスした問題を解き直し、振り返る学習ができますか?
ほとんどの小学生や中学生のみなさんは、これができていません。
「解き直し」が大切なことは、学校でも言われ、誰でもわかっている。
しかし、深く考える習慣が身についていないから、形だけの「解き直し」
に終わってしまっている。納得するまで、解き直しができない。
✅ 「深く考える」ことは「広く考える」ことでもあります。
1つのものごとを、一方向からだけなく、多角的に見ることは大切。
そのためにも、やはり、ゆっくり考えることが必要でしょうね。
深く考える子は、制限時間のあるテストなどには向かないかもしれません。
でも、先々のことを考えると、どちらに将来性があるでしょうね。
深く考える子は、理解が遅いように見えるかもしれません。
でも、着実に実力を身につけていきます。
「深く考えることが大切」と言っても、それも年齢によります。
幼児に「もっと深く考えて行動しろ」と言ってもそれは無理な話ですよね。
年齢によって「どこまで深く考えるか」といった基準があるわけでもありません。
人それぞれ、他人と比較することは、一番避けたいことです。
高学年や中学生以上になって、論理的や思考力や分析力、推察力などの
学習能力が身についていない子に、「深く多面的に考えろ」と言っても、
できるものではありません。やはり、学びの根源、その土台は「学習能力(地頭力) 」
にあります。
考えないことは楽です。他の人に考えてもらって、 それに従っていればいいなら,
こんなラクなことはありません。 「深く考える」には、かなりのエネルギーが必要です。
その考えたことが、それでいいのかどうかも不安になります。
自分の頭で考えることのできる人は、他人の意見や行動に惑わされません。
「深く考える」習慣を身につけるには
深く考えるには、何が必要でしょうね。
今まで書いてきたことの繰り返しになるかもしれませんが、
① じっくり考える時間と心の余裕
➁ 小さいときに「早く正確に解くのが勉強」と思い込ませない
③ 自立的な学習姿勢や習慣
④ 「早く早く」と急き立てない
⑤ 学習能力(地頭力)や、問題提起できる力
⑥ 失敗を避ける学びではなく、うまくいかないときに
どう対処するかという処理能力を鍛える環境
思いつくままに、適当に並べてみました。
やはり、大切なのは、①と➁ だと思います。
くどいようですが、小学生の低学年のときに、
「問題は早く正確にとくもの」という思いこみをさせないことです。
小学生の低学年の勉強は簡単ですから、早く正確に解けるのは当たり前。
でも、どうしてその答えが導き出されるのか、も考えさせず、暗記に頼るような
勉強方法をさせるのはどうかと思います。
早く正確に、といいう学習習慣が身についてしまうと、
深く考える習慣が身につきません。 中学受験もそうです。
学習した問題が出れば、素早く正確に解けるように、
たくさんの問題を解いていく。その処理能力の高い子ほど優秀。
でも、合格して中学に入学してから、急に勉強についていけなくなる。
そうして塾に駆け込んでくる。そういうケースをよく見てきました。
その原因は、
「勉強は早く正確に解くもの」というクセがついてしまっているから。
そのままの方法で、中学の勉強をしているから。
だからと言って、そう簡単に切り替えができるものではありません。
では、
「深く考える」習慣が身についていない子は、
どのような学習をしているのか、その具体例を。
「深く考える」習慣を身につけるために、
当塾ではどんな学習や指導を心がけているのか。
次回に続きます。
前回の記事です。
「深く考える」習慣が身についていないと・・・
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