学文塾の「私立中学受験コース」がゆる~いのは・・・
2020/06/19
もしかしたら、私は学習塾の経営に向いていないのかも。
確かに、私立中学のほうが、学習面や進学実績といった教育環境などの面からみれば、
公立中学よりも勝っている、という傾向がありますし、保護者の方もそう思われて、
「わが子には、どんなことをしても私立中学に」と願っていらっしゃると思います。
しかし、それは、学習環境や将来の進学という面で勝っているというだけのこと。
それだけがすべてではない。それだけが人生ではないはず。
そう思われている保護者の方もいらっしゃると思います。
もちろん、どちらが正しく、どちらか間違っている、ということはなく
人それぞれ、いろいろな考え方があっていいと思います。
ただ、中学受験には悲劇があります。
お子さんは私立中学の受験に向いているのか、
過酷な受験勉強についていけるのか、耐えられるのか、
お子さんの実力からして、志望校が適切なのか、
お子さんが、志望する私立中学を気にいり、本当に入学したいのか、
そこを見ないように、見ないようにして、受験受験にお子さんを駆り立てますと、
思わぬ弊害が出てくるものです。
長く塾やってきて、中学受験の指導もしてきますと、
中学受験の弊害?を、何度か目にしてきました。
もちろん、私の指導力不足もあります。
あのとき、もっと親身になって接していれば・・・。
いつまでも、私の記憶から消えません。
毎日の自分に適性があるとはいえない受験勉強に追い込まれ、あきらかに言動が異常になる、
あるいは、受験に失敗して燃え尽きてしまい、公立中学や高校で、学習意欲をうしなってしまう。
その子に合っていない私立中学受験のために、その子がゆがんでいく、
これだけは、避けなければならないと思っています。
ですから、中学受験の指導には、神経を使い、慎重になってきました。
果たして、学文塾に「私立中学受験コース」必要かと思い悩んだこともあります。
それでも、その子なりに一生懸命がんばって、ぐんぐん成績を上げ、
まさかの志望校合格を勝ち取った子もたくさんいます。
そういう子たちを見ていますと、合格した中学のレベルがどうであろうと、
そのがんばりりには敬意を払いますし、こちらが教えられることもたくさんあります。
その子にとっても、やり抜いて結果を勝ち取ったという大きな自信になっているのが、
手に取るようになります。
そういうケースの積み重ねから、当学文塾の「中学受験コース」の指導方針が、
それにこだわりが、おのずと固まってきました。
「宿題が少ない」「もっと厳しい指導を」「もっとわかる指導を」
と、保護者の方からのご要望や注文をいただくこともあります。
かなり高いレベルを求め、お子さんを追い詰めていらっしゃる。
お子さんが、ますます勉強嫌いになって、言動も少しおかしい。このままでは・・・。
それは、傍目から見ているからわかることです。
「そういった過度のご要望には、お応えできません」と、
保護者の方に、きっぱりお伝えすることもあります。
塾の受験指導にものたりなさを感じて、退塾されるみなさんもいらっしゃいます。
ですから、当塾の中学受験コースの人数は増えないですし、
有名私立中学の合格実績も伸びないのですが。
有名私立中学をめざす指導に徹しきれないのは、
指導する私自身に、ほかにも、どうしても吹っ切れないものがあるからです。
それは次回「私立中学か、公立中学か、どちらを選らぶ」で。
もしかしたら、私は学習塾の経営に向いていない?
いまさらながら、そう思いますし、いつもそう思ってきました。
吹っ切れないから、徹しきれないから、33年間、足立区で1教室のみ。
その規模もほとんど変わりませんし。
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学文塾
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