時間通りに塾に来て、席に着いたらカバンからテキストをさっと取り出す。これは普通のことですよね。

講師が何も指示しなくてもテキストを開いて学習を始める。これはどうでしょうか？

小学生ではおよそ半数の子が、高校生ではほぼ全員がそうなんですが、特に中学生では最近、こういう子が少なくなって

きまたように思います。こちらが「何の科目のどこを開いて」と指示するまでテキストを取り出そうともしません。

席についてもぼーっとしている子には、わざと指示を出さない時があります。しばらく様子を見ています。すると、

テキストを取り出し学習を始めます。一向に学習をはじめない時は、「テキストの何ページを開いて」と指示をしますが。

入塾したての子は惑っていますがすぐに慣れます。不親切な指導のように思われるでしょうね。

でも、「きょう自分は塾で何を学習するのか」それを前もって意識して塾に来る子と、何の心構えもなく塾に来る子、

この差は大きいです。学習の意欲もまったく違います。誰かに指示されないでも自主的に学習を始める、自分で学習する

内容を決めるようになる。講師があれこれ指示さえしなければ、この習慣はあっさり身につきます。入塾したての子でも

最初は戸惑っていますがすぐに慣れます。これも自立学習の習慣を身につけてもらうための指導の一環です。

いくら高性能でも、電源を入れてキーボードを叩かない限り作動しないパソコンのような「指示待ち人間」にはなってほしく

ないですから。