「解き直し」・・・テストの点数や偏差値が上がるやり方は?
2021/11/06
テストの点数や偏差値が上がる「解き直し」科目別の方法は?
「解き直し」・・・その方法が身についていますか?(その2)
「解き直し」をした気になっているだけなのでは? の続きです。
■「解き直し」ってどうすればいいの?
当学文塾では、無料体験学習の際に、
答えを求める過程をきちんと書いているかどうか、
それをチェックしています。そうすることで、
お子さんのこれからの伸び具合がだいたい予想できます。
入塾後のふだんの学習では、
間違えても、解けなくても、解き直しをしないで、
次々と新しい問題に手を出していく子がけっこういます。
問題をたくさん解き、解くスピードもありますが、
学力はほとんど定着していきません。
問題量をこなしているわりには、
テストの点数や偏差値は上がっていきません。
同じような問題が出ても同じミスを繰り返します。
少し時間がたつと、学習した内容をすっかり忘れてしまっています。
「解き直し」に習慣が身についていて、がきちんとできるお子さん、
納得するまで時間をかけてじっくり考えているお子さんは、
問題を解く数は少なくても、着実に力をつけていきます。
でも、「解き直しが大切。解き直しをしなさい」と言っても、
解き直す方法がわからない。というお子さんも多いと思います。
どこで、どう間違えたのか、どこでわからないのか、
自分で分析できる力が身についていないと、
解き直しをするにも、難しく感じるでしょうね。
ここでも、いつもの「学習能力(地頭力)」が関わってきます。
それ以前に、間違いを他人に指摘されるのが苦手なお子さんもいます。
そういう子は、こちらが説明しようとすると、途中で遮って「こうですよね」
と答えようとします。おそらくですが、今までに、間違えることはいけないこと、
いつも正しい答えを出さなければいけない、と思い込まされてきた。
間違えたときには厳しく指摘され、100%完璧を求められてきた、から
なのかもしれません。そういった子は、失敗をおそれて、
積極的に物事に取り組む姿勢が見られませんし、
自分から何かをしようとはしません。
人からの指示待ち人間に名ってしまいます。
堅実で間違えることも少なく、聞き分けのいい素直な子なのでしょうが。
間違えたことによる精神的なダメージが大きく、いつまでも失敗が尾を引き、
解き直しどころでないかもしれません。
■科目ごとの「解き直し」のやり方は?
○数学・算数を解き直す
論理的な思考力が要求される科目です。ノートを見るとその子の思考過程が
よくわかります。速く正確に解くのが算数や計算、そのような思いこみを
している小学生のみなさんは、頭の中だけで答えを出そうとします。
ノートを使うことはしません。
中学に上がり、方程式の文章問題や、関数の応用、図形の完全証明問題になると、
とたんに思考停止、お手上げ状態になります。30秒も考えないで解けそうにないと、
すぐにあきらめていまいます。このクセが小学生のうちについてしまいますと、
中学生や高校生になってから直そうと思っても、まず無理です。
○英語の長文読解問題を解き直す
一度読んだ長文問題を2度3度と、時間をおいて読み直す、解き直す。
なるほど、内容がわかっているのですから、すらすらと和訳でき、問題が解け、
何の意味もないようなことのように思えるかもしれません。
ですが、何度も読み直すことで、読解のスピードをつけることができます。
わからなかった単語や構文もも、何度も読み直すことで自然に身についていきます。
○英語の文法問題を解き直す
英文法の理解には、論理的思考力などの学習能力が必要です。
その問題は、どの文保事項が問われているのか、
どこで間違えたのか、1問1問検証していくことが大切です。
それを自分の言葉でコメントを加えていくことです。
地頭力に優れている子は英文法にも強いです。数学などが得意でも、
英文法の苦手な中学永夜高校生がけっこういます。なぜだかわかりません。
苦手意識が強く、はじめから投げ出してしまうのかもしれません。
○国語の読解問題文を解き直す
記号選択問題では、それぞれの選択肢のどの部分が間違っていたのか、
記述問題では、どの部分が不足、あるいは必要でなかったのか。、
あとからじっくり分析してみることです。数学の公式のように、
その答えの根拠を探していくことです。解説や正答を読みながら、
解き直しのトレーニングを納得するまでやってみることです。
間違い探しはわりと簡単にできるでしょうが、文章中に書いてないから
答えとして不適である、この判断のほうが難しいですね。
国語の読解問題は量より質です。いくらたくさんの問題を解こうと、
読解力が身についていくことはまずありません。
2度、3度と課題文を読み直しているうちに、小説文の心情や、
論説文の論旨がより明確になっていったり、前には気づかなかった心情を深読み
できたりするものです。理解が深まるにつれて、続きが読みたい、全文を読んでみたい、
こう思えるようになると、本物の読解力が身についてきている証拠です。
○社会や理科を解き直す
一問一答のように、間違えた用語や答えを書き直す問題。
あとで赤シートでチェックできるようにしておく。間違えた問題や、
解けなかった問題の用語の解説を、自分のことばでノートにまとめる。
あとで赤シートでチェックできるように大切な用語は赤字で書いておく。
教師の説明や正解をそっくりそのまま書くより、自分なりの説明を
自分の言葉に直して書くほうが、記憶に残りやすいものです。
しばらく時間をおいて、例えば、次の授業の初めに赤シートをかけて
解き直してみる。繰り返し学習ができますから、着実に身についていきます。
弊塾でも、そのような解き直しをしている中学生や高校生のみなさんが
けっこういます。
〇1日の授業の全教科を一冊にまとめて解き直す
1日に学習した科目の、できなかった問題、わからなかった問題、要点などを
1冊にまとめ『二度と間違えません!ノート』を作るのもいいかもしれません。
ここでも、答えや解説を自分の言葉でコメントを書くことでしょうね。
その場ではわかったつもりでも、時間がたてば忘れてしまいます。
時間をおいて解きま押してみる、繰り返すことが大切です。
■解き直しには、ノートを活用することを薦めています。
ノートにきちんと解き直しをしていく。頭と目と手を使って書くことで、
記憶に残りやすくなると思います。ノートにまとめてそれでおしまい、ではなく、
しばらく時間をおいて読み直しすれば、より効果的です。
当塾でも、入塾したてのお子さんたち、ノートの使い方が雑であったり、
何が書いてあるのかわからないようなものであったり、そういう例がほとんどです。
「解き直し」は「繰り返し学習」でもありますから、あとで見直してよくわかる
ノートを作っておくことが大切です。
いわゆる成績のいい子は、たいがいノートもきれいです。
論理的な説明になっています。それは、頭の中の思考過程をそのままノートに
反映させているから? ノートに丁寧に書いている子は、頭の中でも丁寧に
思考しているようです。ゆっくり時間をかけて書いている子は、深い思考力、
多面的に考えるタイプである場合が多いように思います。
■ノートに「書かない」のではなく「書けない」のかも
何度言っても、ノートに書こうとしない子もいます。
ノートに書かないのではなく、書けないのではないか、
最近、ふと思いました。
作文や小論文などで、その子の考え方や性格などの特徴がわかるように、
ノートの使い方を見れば、その子の頭の中の思考過程や論理的な思考力が
わかるものです。
ケアレスミスが多かったり、同じような間違いを繰り返す子は、
思考の途中が抜けていたり、飛んでしまっています。ノートも雑です。
例えば、計算の途中で同じようなミスを繰り返す子は、途中式の1行を
省いてしまっている場合が多いですね。
「ここにもう1行書けば間違わないよ」などと指導しやすくなります。
納得してもらってその1行が書けるようになれば、途端にミスをしなくなります。
指導するうえでも、ノートはとても指導しやすくなります。
答えだけをノートに書いている子は、その思考過程が把握できませんから、
どこでどう間違えているのかよくわからなくて、こちらも悩んだり戸惑ったり
することがよくあります。ノートをわかりやすく書く、というのは、
コミュニケーション手段の1つでもあります。
ノートに雑に書いている子は、頭の中も雑然としているように思います。
もともと論理的な思考が苦手な子に多いように思います。
ノートを上手に活用するように言っても、論理的な思考が苦手な子にとってみれば、
おそらく、どう活用していいかもわからないのでしょうね。
つまり、ノートを上手に活用できるようになれば、
論理的思考力などの学習能力(地頭力)が身についていくのではなく、
学習能力に優れているから、ノートが上手に活用できるし、
テストの点数も偏差値もどんどん伸びていく、
ということなのかもしれません。
学習能力を伸ばせば、ノートの有効な活用術も身につくのだと思います。
■当学文塾では「解き直し力」と「ノートの活用術」の指導に取り組んでいます。
入塾当初は、それはひどいもの。ほとんどがそういう小学生や中学生ばかりです。
でも、この年代は適応力抜群です! タブレットやパソコンをあっという間に
使いこなすように、ノートの使い方も簡単に身につけてしまいます。
中には難しい子もいます。上にも書きましたが、学習能力の差もありますから。
中学生や高校生になると、どの科目も頭の中だけでは、解けなくなってきます。
もちろん、難しい問題も多くなってきます。
そのためにも、小学生のうちに、
学習能力(地頭力)と、「解き直し力」や「ノートの活用術」を
身につけていく学習をされることをお勧めします。
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学文塾
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